Kyon {Silence Of Monochrome}

Kyon {Silence Of Monochrome}
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2011/05/17

未来への歩みは

チェルノブイリやセミパラチンスク等、
核による被害に関する書籍や写真集をみていると、
共通した思いを抱きます。

どの土地でも、住む人々は質素で素朴で穏やかな生活をしており、
自然と共に歩み暮らし、享楽的社会とは真逆の世界にいる人々です。
広がる田園風景や草原、森林は美しく、
のどかで、花の良い香りがし、子供たちの快活な声が聞こえ、
生き生きと働く人々、そしてコミュニティを想像します。

しかし、目に見えずにおいもない魔の放射能は人々の全てを奪いました。
美しい自然も、新鮮な空気も、人々の絆も、何もかも。

ここ日本で起こっている事も同じです。
美しいものが汚されていく。
慎ましい生活が崩されていく。

都会に住む者として、何とも言えない葛藤と憤りを感じます。
なんで、この薄汚れた享楽的都会が守られて、
美しい土地が汚されていくのか。
福島で生み出されていた電気を湯水のように使っていたのは私達なのに・・・

同じく美しい場所である、井の頭の森を歩いていた時にそう思い悲しくなりました。
悲しくなるだけで何もできない自分が恥ずかしくもありました。

美しいものほど、汚され傷つけられていくのは、
人の心も同じです。
まっすぐに頑張っている人、真面目な人、優しい人が
傷つき、悩み、病んでいくような気がします。

不条理な世界に生きていると感じてしまいます。


短絡的で、享楽的で、自己中心的な考えの塊が、
人を傷つけ、この原発災害をもたらしたシステムを作った、
重要なファクターであったように思えてなりません。

そして今、この時に、原因に気付き、深く考え、反省できれば、
この国の未来は良い方向に向かってくれると・・・・そう思っています。