Kyon {Silence Of Monochrome}

Kyon {Silence Of Monochrome}
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2011/05/14

知の力

愛猫あずきが4ヶ月で亡くなってしまってから、もう5ヶ月近く経ちますが、
全く悲しみが癒えません。
突然悲しくなったり、とても涙もろくなりました。
これがペットロスか、これは相当に辛いものだと身を持って体験しています。
そして、昨今の地震に、原発問題。
最近も20キロ区域の家畜の処分(処分・・なんて酷い言い方!)が報道され、
傷口に塩をすりこんでいるように、辛い日々が続いています。

最近になって大学で心理学を学び出したのは理由があります。
20歳の時、精神的ストレスを原因に「パニック障害」を発症しました。
別名、不安神経症。心身症の一種です。
電車の中での突然の呼吸困難。そして遠のく意識。
このままでは死ぬというもの凄い恐怖感は、おそらくなった者しかわかりません。
今まで3回救急車で運ばれました。
こうした症状の場合、紙袋などを使って二酸化炭素を吸い、
「大丈夫死なない」と言い聞かせながら安静にしていると、
30分くらいで落ち着くのですが、慣れないうちはコントロールが非常に難しいのです。
私はこの病ともう10年以上付き合っていますが、未だに新幹線や美容院・歯医者など、
すぐに立ち去れない状況が苦手です。
友人に旅行に誘われても断らざるを得ません。
ただ、電車においては急行や快速には乗れるようになってきました。
これは本人にとっては快挙です。
そうして、私はできるだけ自分自身で立ち直れるよう
地道に行動して治癒してきました。

私の周囲でも、ウツや心身症を患っている人は多くいます。
最近はメンタルケアにも気軽に行けるようになってきたので、
だいぶ偏見は薄れてきたと思いますが、
それでも会社の対応などをみてきていると、なまけているとか、扱いが分からない等、
まだまだ理解や認知は低いと感じています。

高校から大学へ進学する時も最初私は心理学科を希望したのですが、
親に猛反対されました。おそらく固有の偏見と思います。
それで第二希望だった社会学科にしたのですが、結局尻切れトンボで終わってしましました。
その反省とリベンジをこめて、意を決して編入したのです。
そして私を含む、他にも苦しんでいる人達の事を少しでも理解し、
すこしでも手伝えることができたら、という思いを携えています。
発症時よりだいぶ良くはなりましたが、
未だにパニック障害に特有の予期不安につきまとわれいている身です。
そして、最近になってやっと友人等にもカミングアウトできたというように、
自分自身が自分を偏見対象にしていたことを大いに反省しております。
なぜなら病気を治癒するのに大切なのは、
まず自分を信じる事、大切に思う事だからです。
そして心と体は密接に繋がっているという事を認識する事も重要です。

昨今の原発震災で、良くない兆候は心身に表れ始めています。
動悸が増え、ちょっと息苦しくなる時が多いです。
東京にいる身ですらPTSDに陥りそうなのですから、
被災地や避難されている方々、放射能を心配する親御さん達、
家畜を処分しなければならない方々、大切な家族を亡くされた方々・・・
を思うと、とくに以前から心身症や精神病を患っている方々は、
相当厳しい状況だろうと思います。

私は今、「知の力」を借りて、
自分自身で出来る事は何だろう・と模索しています。
人を少しでもお手伝いするという点で、
今学んでいる事は、今後、頼もしいツールになってくれると思っています。
若い頃の様にがむしゃらには処理できず、
ノロノロ進行ですが、全く違うのは目的意識、
そして今また再び学べる事に感謝している事です。


ガンジーは言っています。
「善き事はカタツムリの速度で進む」