Kyon {Silence Of Monochrome}

Kyon {Silence Of Monochrome}
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2010/01/04

走り続ける

大晦日から今年の三が日は、家で映画三昧でしたが、
さすがに頭が疲労してしまいました。
見た映画にシリアスなものが多かった為、いろいろと考えさせられた反面の、
自業自得の結果です。

そこで大晦日から少々充血ぎみの頭をクールダウンさせようと、
知り合いの大学が出ていることもあり、初めて「箱根駅伝」 を2日に渡り、
拝見しました。

最初は家事をしながらなど、そんなに集中していなかったのですが、
段々と引き込まれ、2日目の最終ゴール直前では、
すっかりその情熱と青春の世界に引き込まれていました。

とても単純な感想ですが、頑張るって素晴らしい! と思いました。
走っている時の表情はとても苦しそうなのに、
ゴールしてインタビューを受ける選手は皆、楽しかったと言っています。
肉体的にも精神的にも、お茶をすすりながらのんびり見ているこちら側からは、
到底想像ができないほど、過酷で苦しいはずなのに。

絵を描くというのは、マラソンに似ているなあ、と思うことがあります。
「駅伝」を見ていても、そう感じました。
走り続けている間の孤独との戦い、彼らが背負うプレッシャーとは比較になりませんが、
それでも、昨日の自分を少しでも超えたいという思い、
ゴール=描き終えた後の爽快感・・
私の描く白黒の細密描写は、油彩のようなダイナミックさも無く、
水彩のような淡い色彩の妙を楽しむことも無く、
とても淡々として、地道な作業が多いです。
点描などを施している時は、それこそ耐える精神力も必要となってきます。
日々黙々と、着実に描いているうちに、
気がつけばゴールが見えてきます。
そして思うのは、描き終えたその瞬間も素晴らしいのですが、
それよりも、淡々黙々と描き続けているその時間に居ることが楽しかったということです。

ゴールは次へのスタート地点でもあるので、
気持ちが多少緊張することもあります。
手書きのペン画は、ある意味、修正がききませんから、
点一つ描くことにおいても、とても慎重になります。
ただ、自分を信じて描き続けていれば、
そのうち描く絵そのものが意志を持ち、ゴールへと導いてくれるのです。

マラソンの選手達が、仲間を信じ、自分自身を強く信じて、
20キロ以上もの道のりを走破したように、
私も自分を信じて、これからもずっと描いて行こう、
そんな勇気をもらったように思います。